メールでレーダー
活用例

レーダーのアニメーションを見れば、30分ないし1時間ぐらい先までの雨を予測することができます。このページでは、レーダーの活用例を(成功例とは限りませんが)お見せ致します。

※画像は旧バージョンの表示例です。

活用例1 自転車で帰宅するかどうかの判断

当サービスの管理人 Sirius は、片道30分の自転車通勤をしていました。ある日、 Sirius は自転車で帰宅しても大丈夫かどうか、心配しながらレーダーを見ていました。図1は、 18:35 に勤務先の住所を指定して当サービスから得られた画像(拡大図)です。マーカーで示された地点にご注目ください。

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図1

このとき、さっきまで降っていた雨が、ちょうど止んだところでした。レーダーを見ると、雨雲は北から南へ移動しています。そしてマーカーで示された地点のすぐ北側には、次の雨雲が発達しながらすぐ近くまで迫って来ています。すぐにまた降り始めるのは間違いありません。しかも、緑や黄色の領域が出現しているので、けっこう強く降る可能性があります。

Sirius は迷いましたが、結局、自転車で出発しました。「多少は濡れてもいい。今は止んでいるのだから、急いで帰れば、強い雨には降られないで済むのではないか。」という判断でした。しかしこれは、科学的な判断ではありませんでした。「今は止んでいる」という事実と「自転車を置いて帰りたくない」という現実から、甘い見通しを立ててしまいました。

予想どおり、途中から雨が降ってきました。そして、時間が経つにつれてどんどん強くなってきました。図2は、 19:05 に自宅の住所を指定して当サービスから得られた画像(拡大図)です。マーカーで示された地点にご注目ください。(図1の地点より少しだけ西に移動しました。)

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図2

よく見ると、緑と黄色の領域がかかってきたことがわかります。実際、 Sirius は土砂降りの雨の中を雨具なしで走り、ずぶ濡れになってしまいました。そのせいで、明くる日は風邪で体調を崩しました。

図1をもう一度見てください。そして、北側から近づいてくる雨雲の移動および拡大の速さに注目してください。アニメーションは、15分間の変化を表しています。15分でこれだけ移動し、拡大しているのだから、30分の道のりを多少急いだとしても逃れられないことは、冷静に考えればわかったはずです。東へ向かうのならともかく、西へ向かったのですから、いかにも緑や黄色の領域に飛び込みそうではありませんか!

この例は、せっかくレーダーを見ていたのに、うまく活用できなかった失敗例と言えるでしょう。

活用例2 キャンプ中にバーベキューを始めるかどうかの判断(正確な住所がわからないとき)

夏休みのある日、 Sirius は家族と一緒に静岡県富士宮市内のキャンプ場でキャンプをしていました。午後3時頃から運悪く雨が降り始めました。4時半を過ぎ、雨が小降りになったところで、バーベキューの準備を始めるか、それともすぐに道具を撤収できる態勢で簡単な夕食を作るか、決めなければいけませんでした。そこで、「メールでレーダー」の登場です。

山奥のキャンプ場でしたが、FOMAの通信は全く問題ありませんでした。

なぜか「富士宮市猪の頭」という指定では「本文から位置情報を読み取れません。」というエラーになってしまったので、GPSの測位をおこない、結果をメールに貼り付けて送りました。そして返信されたのが以下の画像です。(あとでわかったことですが、「富士宮市猪之頭」が正しい表記でした。)

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図3

キャンプ場に雨を降らせていた雨雲は縮小傾向です。山梨県中央部の大きな雷雲が気になりますが、東へ移動しているので、しばらくは影響がなさそうです。全体的に雨雲は東へ移動していますが、キャンプ場の西側に雨雲はありません。

「これなら行ける!」 Sirius はそう判断しました。これから1時間ぐらいは雨が降る可能性は低いと言えます。こういう日は次々と雷雲が発生しては消えていくので、1時間以上先のことはわかりません。安心はできませんが、バーベキューを始めることにしました。

実際、2時間近く雨は止んでいました。ちょうど食べ終わった頃に雨が降り始め、すぐに強くなりました。そのときはレーダーを見る余裕がありませんでしたが、あとでその時間の画像を作成すると、以下のようになりました。

Fujinomiya2
図4

当然ですが、雨雲の分布が、2時間前の画像からは予想できない状況になっています。「安心はできない」という判断も正しかったと言えます。

もし「メールでレーダー」がなかったら、どうしたでしょうか? それでも、おそらく雨が止んだタイミングでバーベキューを始めたでしょう。しかし、いつまた降ってくるかわからないという恐怖心は、もっと強かったに違いありません。

今回は、慣れない場所で正確な住所を入力できなくても、現地を正確にマーキングすることができました。「メールでレーダー」がGPS情報にも対応しているおかげです。

参考までに、図4を「富士宮市」という指定で作成してみました。以下のようになります。

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図5

図5のマーカーは、市役所の位置を示しています。このときキャンプ場は大雨でしたが、このように、大まかな住所の指定ではマーカーが雨域から外れてしまいます。

presented by Sirius & Nossi